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バイオグラフィー
Target Earth Recordsの“ん”氏の協力により、彼らのバイオグラフィーを掲載します
 レデューサーズはコネッチカット、ニュー・ロンドンにおいて26年もの長い間一貫してパンク/パブ・ロックに影響されたR&Rをやり続けている稀有な存在である。こ の6月、ファイアスターターの招聘によりついに日本に来ることになったのだが、これが初の国外ライブであるという。それほど地元に根ざしたバンドなのだ。初めて名前を聞く人もいるだろうから、どういうバンドなのか彼らのオフィシャル・バイオを元に大まかに彼らの足跡について書いてみたい。

 地図でいえばニューヨークの右上にあるコネチカット州のニュー・ロンドンの青年、ピーター・デトモルド(G,Vo)とヒュー・バードサル(G,Vo)の2人は1977年にロンドンを訪れた。そこで目にしたセックス・ピストルズ、クラッシュ、ジャム、などのライブを観て衝撃を受け、地元に戻ってすぐさまバンド結成の準備を始める。Dr.フィールグッド、ダックス・デラックス、ロックパイルなどのパブ・ロック・バンドをイメージして。
 当時カントリー・ロックのバンド、ボブ・ブリッジマン・バンドのリズム・セクションであったトム・トロンブレイ(Dr,Vo)とスティーヴ・カイカ(Ba,Vo)がこれに加わりバンドが形成される。以降ずっとこのメンバーである。これが1978年のこと。地元ではシーンと呼べるようなものは無かったが、彼らの存在は徐々に認知されていくようになった。

 1980年になると彼等は初めて録音スタジオに入り、最初のシングル"Out Of Step / No Ambition"を録音した。それを82年に自らのレーベルRave Onからリリース。それが売り切れるころになるとLPをリリースする時期がきたと判断し84年に1stアルバム"The Reducers"を出す。それ以降彼らのリハーサル・ルームはレーベルのオフィス、在庫の倉庫も兼ねることになる。クラッシュの様に熱く燃え、フィールグッドやキンクスのようなユーモアも兼ね備えた1stアルバムは評判になり、ニューイングランドのカレッジ・サーキットで人気を呼び、クラブ、バー、そしてレコード会社のA&Rも「ネクスト・ビッグ・シング」としてマークする存在になっていった。その人気を受け、彼等は1stから3ケ月という短いインターバルで次の録音に入る。
 そして同年に2ndアルバム"Let's Go!"がリリースされた。すばらしくキャッチーで熱さを伴ったレデューサーズ流のトラヴェリング・ソング"Let's Go"はカレッジ・ラジオやオルタナティヴ・コマーシャル・ラジオでただちにピックアップされ、全国区の人気曲となっていき、エピックからリリースされたオムニバス"Epic Presents Unsigned"(まだメジャー契約のない優れたバンドを集めたコンピ)に収録される。メジャー契約、そしてロックスターの地位はすぐそこまで来ていた。
 続く3rd, "Cruise To Nowhere"は2週間で録音した勢いのある作品だった。カレッジ・ラジオはアルバムの中の注目曲"Fistfight At The Beach"を再び取り上げた。その他、彼等をバンドの結成に駆り立てたロンドンでの出来事を歌った"Pub Rockin'"など初期から変わらぬ一貫した内容の作品であったが2ndを超えるような大きな成功を得られなかった。

 しかし、バンドはローカル・バンドとして地元を中心に活動を続けていく。87年には地元のヒーロー的存在であるロッカー、ロジャー・C・レアルとのコラボレーションによる12"EP"Wake The Neighbors"を発表するが、レコードのリリースはスロー・ペースになっていく。
 91年には今までのリリースに未発表曲を加えたベスト盤CD"Redux"を発表、そして95年には10年振りになるスタジオ・アルバム"Shinola"を発表する。サウンドの核は10年間の間に大きな変化があったとは思えないが、彼等が歌う内容はこのアルバムでは新しい領域にはいったということができるだろう。いままでは疎外感、孤独、街をスキップする衝動に関するものが中心であったが、このアルバムでは暴力、裏切り、不正に対する怒りを含んでいる。

 日本ではパワー・ポップの隠れた名バンドとして認識されていたが、ここ2年くらいで過去のレコードも出回るようになり、認知度が高まってきた。そこから聴けるのは一貫して鋭いパブ/パンクなサウンドであった。

 来日の知らせが聞こえてきた今年、彼等は新作"Old Cons"を発表した。これは81年から01年までのライブ録音を集めたものだが、20年のバラつきがあっても違和感がなく常に熱い演奏をしていたのだということが伺い知れる素晴らしい出来であった。
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